最近、人気がでてきた白ナス、真っ白な皮に黄緑色のヘタが美しいですよね。
でもこの白ナス、いつもの紫色のナスと色だけがちがうのでしょうか?味や調理法は同じでよいの?
初めて白ナスを手にした方も白ナスのことがよくわかるように、料理人から農業者になった農園主が簡単にできるおすすめのおいしい食べ方までご紹介します。
ナスについて
始めに白ナスのことを説明するために、ナスというお野菜についてのお話になります。
ナスはトマト、ピーマン、きゅうりなどと並び日本の夏を代表する夏のお野菜でとても馴染みがあると思います。
普段スーパーなどで目にするナスはほとんどが、紫色の長卵型のナスですが、世界中には数えきれないくらいいろいろな色、形、大きさのナスがあります。
これはナスだけでなくすべてのお野菜に言えることですが、ナスという一つのお野菜の中にもいろいろな種類(これを品種と言います)があります。
実は日本のナスにはたくさんの品種があり、色や形も驚くほど様々です。
色は紫色のナスのほかに緑色のナス、白いナス、ゼブラ柄のナス、などいろいろな色のナスがあります。
形も長卵形のナスのほかに、卵形や丸形のナス、長ナス、大長ナス(長さが45cmくらいになるものも)、小丸形のナス(ピンポン玉くら)などいろいろな形があります。

旬の時期はナスも同じ、6~10月頃になります。
白ナスとは?その特徴と魅力
いろいろな品種のナスのうち、皮が白色のものを「白ナス」と呼んでいます。
白ナスの中にも長卵形や卵形、長ナスなどいくつかの形がありますが、販売されているものは長卵形や卵形が多いです。
白ナスならではの特徴は大きく三つになります。
1.ひとつめの特徴は真っ白い外皮と同じく真っ白いなかの実の色になります。
アントシアニンを作らない性質があるので、色がつかず白い色をしています。
2.二つ目の特徴は、実の柔らかさと皮の厚さです。
実は生で触れると弾力がありしっとりとしています。
そして加熱すると、トロっとした食感になります。
いつもの紫色のナスより皮が硬めになりますので、調理の際には工夫して柔らかく仕上げることで柔らかくします。
3.三つ目の特徴は、甘みが強いことです。
特有の甘みとコクがあり、加熱の方法で引き出されかたに違いがあるのでいろいろな調理法で楽しめます。
地方によっては、緑色のナスを白ナスと呼ぶところもあります。
緑ナスも真っ白いナスと1~3の特徴がほとんど同じなので白ナスと呼ぶのかもしれません。
白ナスと同じように使えます。
他の米ナスやゼブラ柄のナスは味は違いますが、上の2、3の特徴ははほとんど同じです。
色が違う以外は白ナスと同じように調理できます。
ちなみに農業者の間では、紫色のナスを黒ナスと呼びます。
白ナスの基本的な食べ方
白ナスは油との相性がとても良いので、焼く、揚げる調理法に向きます。
また加熱するととろとろの食感になるので、蒸す、煮るのも良いです。
焼く、揚げる、蒸す、煮る、どれも火の通り方に差が出るので、調理法によって違う食感と味わいを楽しめます。
皮が硬めなので、塩もみや漬物などにはあまり向きません。
白ナスを美味しく食べるための工夫
白ナスは甘みと旨味が特徴なので、楽しむためにはできる限りシンプルな調理法、味付けにすることをおすすめします。
そのため調味料は丁寧に作られたものを使うとさらに美味しく仕上がります。
白ナスを使ったおすすめレシピ
白ナスならではの美味しさを楽しめるシンプルなレシピをご紹介します。
どのメニュも白ナスを水で洗って水けを切ってから作ります。
白ナスのステーキ
定番の白ナスステーキを、さっぱりと香ばしく仕上げる調理法をお伝えします。
まずはこのレシピで食べてみることをおすすめします。
1.白ナスはヘタをおとして1センチくらいの集めの輪切りにして、切り口片面に格子状の切り込みを入れる。
2.フライパンに油は引かずに切り込み口を下にして並べ、フタをして弱火でゆっくり焼く。
3.軽く焼き目がついたら裏返して、裏面もフタをして弱火で焼く。
焼き時間の目安は表面7~8分、裏返して5~6分くらい。
4.裏面にも焼き目がついたら、再び切り込み口を下にする。
中火に上げて、油を入れてフライパンの底面全体になじませ、フタをせずに仕上げ焼きをする。
パチパチ音がして切り口面に焼き目がしっかり付いたら、裏返して同じように焼く。
5.再び裏返して切り込み口に塩とブラックペッパーをまわしかけて出来上がり!
お皿によそる。
適度に油がしみ込んだ果肉がしっとりとろとろになり、なんとも言えない食感になります。
お醤油をほんの少したらしてもいい味変になります。
白ナスサイコロステーキ
1.白ナスのヘタをとり、1センチ角のサイコロ切りにする。
2.フライパンに炒め油を多めに入れて、中火で熱しながら全体になじませる。
切ったナスを入れて、まぜずにそのままの状態で中火で焼く。
3.下面に軽く焼き目がついたら初めて全体を混ぜて、全体に油をなじませる。
そのまま蓋をして弱火に落としてしばらく焼く。
4.下面に焼き目がついたら全体を混ぜる。
混ぜるときはフライパンを返せれば大きく返して、返せなければヘラや菜箸で混ぜる。
5.3~4回繰り返すと、全体に焼き目がつくのでここから仕上げ焼きをする。
塩とブラックペッパーを適量入れ、中火に上げてしっかり焼き目をつけていく。
6.混ぜずにそのまましばらく焼いたら、大きく混ぜてそのまま焼く、を何回か繰り返す。
全体に焼き目がついて、しんなり感がでたら出来上がり!
最後にオリーブオイルを回しかけて大きく全体に絡めて、お皿にもりつける。
白ナスの実のとろっとした優しい食感が楽しめる一品。
少し多めの油を使うことで、白ナスのおいしさが引き立ちます。
炒め油はなたね油、仕上げに使うオリーブはエキストラバージンがおすすめです。
シンプルな料理なので、調味料は丁寧に作られた上質なものを使うとその分美味しく仕上がります。
白ナスサイコロステーキ~ナポリタン風
サイコロステーキのアレンジレシピです。
サイコロステーキの
5.の味付けのところから変えていきます。
ケチャップ適量と塩コショウ少しずつを入れ、全体になじませながら焼いていく。
パチパチ音がするまで焼けたらOK。
6.弱火にして、バターとあればとろけるチーズ少しを入れて溶かしながら全体に混ぜていきわたらせる。
溶けてもうしばらく焼いたら完成。
お皿によそって出来上がり。
白ナスはケチャップとも合います。色も黒ナスよりきれいに仕上がります。
コクがあって派手な味付けの中のとろとろ食感が楽しめます。
とろとろ揚げ白ナス
油を吸った白ナスのとろとろじゅわっと感は他の調理法では味わえない美味しさ。
まずはお塩だけでシンプルに味わいます。
味変にブラックペッパーやカレー粉をまぶして絡めても楽しめます。
1.白ナスは縦に4等分のくし切りにして、乱切りにする。
2.鍋に揚げ油を強火で沸かす。
180℃くらいになったら切った白ナスを入れる。
3.しばらくそのままにして、再び180℃くらいに沸いたら全体を大きくかき混ぜて中火に落とす。
4.表面にほんのり色がつくまで、たまにかき混ぜながら揚げる。
5.最後に火を少し強めてパチパチ音がしたら手網ですくって油を切りお皿によそる。
お塩をまぶして出来上がり!
揚げた油にはナスのおいしさが溶け出しているので、オイルポットに戻して炒め物にも再利用します。
慣れてくるとナスが半分くらい浸るくらいの少量の油でも作れるようになります。
揚げ白ナスのマリネ
揚げ白ナスのアレンジレシピです。
揚げた白ナスが酸味のある浸し汁を吸い込んだ食感と味わいはやはりこの調理法でしか楽しめない味わい。
冷やしうどんや中華麺の上にのせて、浸し汁少しとお醤油をかければ、暑い夏にもさっぱり食べられるおいしい冷やし麺になります。
5.タッパーにお水と同量のお好みのお酢、お塩少し、お砂糖お酢の半量をいれてよく溶かす。
たかのつめもあれば種を取り除いて手で割いて入れる。
玉ねぎがあれば横向きの薄切りにして、少し空気にさらしてから入れます。
6.揚げた白ナスの粗熱を摂り、浸し汁に入れて冷めたら冷蔵庫でなじませる。
半日くらいで美味しく食べられます。
一日以上経つと浸かりすぎてしまうので、もし残っておる場合はナスや入っていれば玉ねぎも取り出してお皿などに移し替えて早めに食べます。
浸し汁は白ナスがやっと浸かるくらいの量でも大丈夫です。
下のよく浸かった白ナスから食べていきます。
浸し汁は再度使えるので、お酢とお砂糖を足しながら使います。
3~4回使ったら、最後は白ナスと一緒に冷やし麺にかけて食べると最後まで楽しめます。
中華風蒸し白ナス
白ナスと中華の意外的な組み合わせがつくりだすオリエンタルな味わいが楽しめるレシピ。
蒸しと白ナスのとろっと感がさらに引き出されてとろっとろになり、これが美味しいです。
ナスと油は切っても切り離せない存在、ここではごま油を馴染ませます。
1.白ナスを厚めのくし切りにします。
皮目が2センチくらいになるのがおすすめ。
2.蒸し器を沸かして、お皿に白ナスを並べて強火で白ナスに火が入るまで蒸します。
目安は5~6分、白ナスがくったりして皮にフォークが刺さるようになればOKです。
3.お皿ごと取り出して、お醤油とごま油を同量を回しかけるだけで出来上がり!
お醤油とごま油を強めにするとご飯のおかずになります。
豚ひき肉があれば一緒に入れて蒸すと、とてもよく合います。
ナスの上にひき肉をのせてコショウをふり、あれば生姜のみじん切りをのせて同じように蒸します。
お肉を入れる場合は油が充分に出るので、ごま油は入れずにお醤油だけで味付けします。
白ナスのお味噌汁
白ナスと和食の意外な組み合わせですが、これがまた美味しいのです。
白ナスの色が生かせて、黒ナスとは違う食感と味わいが楽しめます。
1.ナスのヘタをとり、薄めのくし切りにする。
皮目が1センチ以内の厚さにします。
2.お鍋にお湯を沸かして、沸いたら白ナスを入れて中弱火で煮ます。
時間の目安は5~6分くらい。
白ナスがくたっとしたら、フタをして火をとめてそのまま10分おきます。
3.フタを開けて、お味噌を入れて再び弱火にかけ、そのまま加熱します。
沸きそうになったら全体を混ぜて味噌を溶かして火を止め、出来上がり。
これだけでシンプルな白ナスとお味噌のマリアージュを日本風に楽しめます。
黒ナスのお味噌汁も美味しいですが、白ナスはまた違うおいしさが新発見になると思います。
白ナスをいっぱい入れるときは出汁はなしで大丈夫です。
白ナスが少ないときは何か出汁を入れてあげます。
薬味でネギやワケギがあればみじん切りにして上から散らしたり、生姜があればすりおろして入れるとよく合います。
どちらも器によそってから入れます。
具材を合わせるときは、油揚げかワカメがおすすめです。
白ナスについてまとめ
白ナスについて特徴やおすすめの調理法をみてきました。
この記事で白ナスの魅力が伝わり、少しでも身近になってくれれば幸いです。
白ナスならではのおいしさを楽しんでくださいね。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
いのちのおやさいでも白ナスを育てています。
白ナスの中でも皮が柔らかめの品種なので食べやすいです。
農薬や肥料に頼らず、土のチカラで育った白ナスは味が濃くて生命力にあふれてとても美味しいです。
幸せの周波数も転写して育てたので、食べた人が幸せになる白ナスです。(#^.^#)
6月下旬から販売予定です。ご購入したい方、使ってみたいお店の方はお問い合わせからご連絡お願いします。